JF便り<日本語教育編・13号> 平成20(2008)年度 日本語能力試験 世界52カ国・地域で実施!

日本語試験センター事務局次長  豊田 昌一


2008年12月7日 日曜日、日本語能力試験が、海外51カ国・地域の144都市、国内の29都道府県で、今年度も一斉に実施されました。

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ホーチミン分会場 駐輪スペースである校舎の中庭を
埋め尽くさんばかりのオートバイと受験生


1984年の初回以来、今年で25回目を数えるこの試験において、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は海外各地で現地の機関と協力して試験を実施しています(日本国内での実施は(財)日本国際教育支援協会、台湾での実施は(財)交流協会が担当しています)。今年度は全世界で約66万人の応募がありました。世界最大の規模の応募者数があったのは中国で、約24.6万人(以下すべて応募者数)でした。これに、10万人を超えた韓国、堅実な伸びが見られる香港、台湾といった東アジアの国・地域が続きます。タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシアといった東南アジアの国々でも応募者数は増えています。また、アメリカ、スペインでは、前年度比で20%以上増加しました。日本国内での応募者も前年度の約10.3万人から約12.1万人へと17%もの増加が見られ、本試験をますます多くの方々が利用してくださっている状況を私たちは非常にうれしく思っています。また新規実施地のことも忘れてはなりません。今年度は、中国、ブルネイ、インド、ロシアで新たに6つの都市が実施地に加わりました。


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全世界応募者数(受験者数)の推移(過去5年間)


日本語能力試験は、今年2009年と2010年に大きな転換点を迎えます。まず2009年から、従来年に1回、12月に実施していた試験を、一部地域でかつ級を限定した形ですが7月にも実施することになりました。また、2010年7月からはこれまでの試験を改定し、新しい日本語能力試験がスタートする予定です。
これらの詳細も含め本試験に関する情報は随時日本語能力試験公式サイトでお知らせしています。日本語学習者の方々のためのよりよい日本語能力試験を目指して、ジャパンファウンデーション日本語試験センターはこれからも前進していきます。


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